遠州浜松「里の家」里山の暮らし

浜松市北区都田町の里山に魅せられて、森と田んぼと畑のある里山、築120年の古民家で暮らし、みやこだ自然学校をしています。

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体験・知恵・物語

僕がもっとも重要だとする書物は「知恵の三つ編み」と「一万年の旅路」だ。「知恵の三つ編み」と出会ったのは著者のポーラ・アンダーウッドが亡くなってから3ヶ月後のことだった。その後、2001年5月に、キープ協会のインタープリターズ・キャンプに参加することとなる。一方、今世紀、最も重要な人物をあげるとするなら、ワールドウォッチ研究所の所長だったレスター・ブラウンだ。現在はアースポリシー研究所所長をしている。ワールドウォッチ研究所から1984年に刊行された「地球白書」は、包括的な環境問題を提示していた。僕が23才の時だった。現在、「2008‐09」版が書店に並んでいる。

工業高校に通っている時、建築の空調・給排水などを計画する設備工業科を専攻していた。この頃、ヒートアイランド現象によって都市部の環境が悪化していることに関心を持ち、ヒートアイランドが起こりにくい空調システムが必要なのではと、先生に提案した。しかし、その時、世間では環境問題への関心はまだまだ薄く、「そこまでやる必要があるのかな」と迷った先生の顔を覚えている。

「知恵の三つ編み」と「一万年の旅路」はイロコイ族に伝わるネイティブ・アメリカンの口承物語で、一方の「地球白書」は豊富なデータを積み重ね、客観的な予測を起こっている。いかに学びを知るのか、いかに自然と共生するか、いかに他者と共存するか、目的を共有すること、集団とは、判断とは・・。生きていくため、生き延びて行くための知恵がちりばめられている。ひとくくり言えば、過去からの知恵。レスター・ブラウンは、プランBを提唱し、日本の企業にも影響を与えている。こちらも、ひとくくり言えば、現代の知恵。

「一万年の旅路」では、判断は正確に早くしなければ、取りかえしのつかないことになる、というような学びを語る場面がある。レスター・ブラウンは、最近の著作「プランB」について、「世界は破壊を回避するために「何事も従来通り」という“プランA”から、早急に“プランB”にシフトすべきである。早急とは、少なくとも1940年代前半にアメリカが平時経済から軍時経済へシフトしたような総動員体勢でなければ実現しない。」と語っている。

世界と環境へインパクトを与えるものは、温暖化・気候変動だけではない。それらと相互に影響しながら、人口増加と水不足、食糧不足、経済の不均衡もあげられる。この局面は、今もマイナス側へと働いている。実際、僕は手遅れだと感じている。しかし、「一万年の旅路」で、「ほら、ごらん。今日しか見えない民より、目的をもった一族のほうがもっと多くをなしとげられる。石を数えることしかしない者たちより、目的をもった一族のほうがもっと大地を遠くまで進める。目的のない者がけっして見ることのない谷間へ、目的意識をもった一族ならたどりつけ」 [二つめの主な語り/森なす山々]と語られている。一族は常に希望を捨てることなく、知恵を学び、歩き続け、ベーリング海峡を渡り、五大湖のほとりに安住の地を見い出す。その不屈の行動、一万年以上も同じ目的を受け継ぐことができたのは何故か?

共通の目的こそが、カギとなる。共有や共感といった感性と、納得と理解という知性があるからこそ、共通の目的がうまれる。そのベースになっているものは体験だ。体験から知恵が生まれ「歌」というカタチで伝承されていった。ひょっとすると、「一万年の旅路」の人々の“知恵”は、日本へも渡ってるのではないかと考えている。60才を過ぎたら、その痕跡を探したいと思っている。たぶん、口承の民話の中に、そしてわらべ唄の中に。口承の物語は文字になった時点で、その力を失ってしまう。伝え手、聞き手がいて、伝え手は今でいうファシリテーターで、ワークショップのような形式でこそ、伝わるもの。

子どものための未来と命たちを保障するために世界と環境のバランスを取り戻すという目的を共有し、 体験から知恵を生み、それを伝えていく口承によるワークショップを行う。これが僕の環境教育の結論だ。だが、まだまだ方法論が確立していない。ただ、終わりの会のまとめの時、「今日の知恵」として共有できるようにしたいとは思っている。

来年度は、20年間温め続けてきた環境負荷の最も少ない「無農薬・有機農業」 の農法を実践したいと思っている。その間、模索しつつ方法論を確立していきたい。

※参考 『一万年の旅路』著者、ポーラ・アンダーウッド来日イベント
「未来へつづく知恵の道
http://amanakuni.net/HotNews/HN_915Report.html

※参考 ワールドウォッチジャパン
http://www.worldwatch-japan.org/EPI/ecoeconomyupdate2003-8.html
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[ 2009/07/21 00:52 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

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